研究領域 成長と貧困削減
アジアのインフラ整備

写真:(左)今村健志朗/(右)谷本美加/JICA

インドネシア農村部における成長と貧困削減の実証研究

本研究の目的は、インドネシアにおいて農家家計の長期パネルデータ(7州98村)を構築することにより、成長と貧困削減のダイナミックスの中で空間、インフラ、人的資本、農業などが果たす役割をミクロ実証の手法により特定し、政策提言を行うものです。成果の一部は既に世界開発報告書2009年版に掲載されたほか、空間、人的資本、インフラなどに関する複数論文の作成が進行中です。国際食糧問題研究所との共同研究です。次回のパネルサーベイ(2010年予定)に先行して、一部の対象地域において2009年には金融危機の影響をモニタリングする予定です(インドネシア現地ドナー会合において発表)。

フィリピン農村部における成長と貧困削減の実証研究

本研究の目的は、フィリピンにおけるAgrarian Reform Communities (農地改革対象村及び対照群)の全国パネルデータベースを構築することを通じ、①日本が援助3スキームを動員して展開してきた農地改革支援事業のビジネスモデルをミクロレベルで実証分析するとともに、②インフラ(道路・灌漑など)整備に伴う地域内外におけるネットワークの拡大と(農作物、労働)市場の形成、子どもへの人的資本投資や農作物選択など人々の行動にどのような影響を与えるのか、さらには農民組織やトレーダーの役割は何かといった観点も付加した分析を行うことです。加えて、③州・県レベルのパネルデータを用いたセミマクロ分析を行うことで、フィリピン農村の経済発展を阻む要因を地域ごとに特定し、貧困削減への具体的な処方せんを提示することを目指します。

スリランカにおける灌漑インフラの貧困削減効果


本研究の目的は、スリランカ潅漑整備円借款プロジェクト地域を対象に、自ら収集した独自のパネルデータセットを用い、潅漑インフラが対象地域の貧困削減や社会経済的厚生の変化に与える影響を、厳密なミクロ計量経済学的手法により定量的に示すことです。この研究プロジェクトは国際協力銀行開発金融研究所時代から長期間にわたり継続されてきたものであり、これまで現地の調査協力機関であるIWMI(国際水管理研究所)と共同で、2000年から2007年にかけて計7回にわたるパネルデータの収集を行ってきました。この研究プロジェクトは、そのユニークなデータセットを活用し、インフラ整備が直接・間接的に貧困削減、所得水準の上昇に与える効果を包括的に分析します。

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