JICA研究所 研究領域
援助戦略

写真:(左)柿崎芳明/JICA(右)(c) 外務省

JICA研究所は、援助戦略領域の研究を「効果的な援助(Aid Effectiveness)」と「新しい援助アジェンダ」の二本の柱で進めています。第一のテーマでは、「人間の安全保障」「Inclusive & Dynamic Growth」実現へ向けた開発途上国の取り組みを、外部者である援助ドナーがどのように支援していけばいいのか、「効果的な援助」のあり方を学術的に検証しています。本テーマでは、個人、組織や社会の多層な能力向上を目指すキャパシティ・ディベロップメントについて比較事例分析を進めるとともに、経済データを活用した実証的な分析手法の開発、そして変ぼうする国際的援助潮流の中での新興ドナーとの協調のあり方などの研究を進めています。第二のテーマ、「新しい援助アジェンダ」では、イスラム社会での開発援助のあり方や途上国開発における「知識の創造」など、「MDGs(ミレニアム開発目標)」後も見据えた中長期的な開発援助戦略形成の基礎となる研究テーマに取り組んでいます。

援助戦略 プロジェクトリスト(pdf)

 

研究テーマ

Aid Effectiveness

1. 効果的な援助援助ドナー国、開発途上国双方において、政府や援助機関が国民に対する説明責任(アカウンタビリティー)を果たしていくために、開発途上国の自立的発展という目的に照らした援助の効果を体系的に分析することが求められています。JICAでもキャパシティ・ディベロップメント(CD)をめぐる国際的な議論に参加したり、インフラ・プロジェクトの効果を分析したりしてきました。JICA研究所では、こうした過去の蓄積を生かしながら、学術的な方法を取り入れたCDの事例研究や、援助などの資金流入が投資やMDGs達成に及ぼす効果についてのマクロ計量分析を行っています。さらに研究所では、JICAにおける新しい評価手法の開発に学術面から貢献することを目指して、最新のミクロ実証手法によるJICA事業のインパクト評価(Impact Evaluation)を試みています。また、援助効果を高めるためには、新興ドナー国や民間の援助団体との協調を深めていく必要があるという観点から、アジア新興ドナーの援助政策や援助手法について、援助受入国の視点を入れながら研究しています。

写真:野町和嘉/JICA

研究プロジェクト

Emerging Aid Agenda

2. 新しい援助アジェンダ世界的なグローバリゼーションの進展と情報技術に象徴される急速な科学技術の進展の中で、開発途上国開発における新しい知識の獲得と創造の重要性はかつてないほど高まってきています。JICA研究所は、東アジア諸国における国際高等教育交流の効果の検証など具体的な事例を取り上げて、開発途上国における知識創造を促進する協力のあり方を検討していきます。他方イスラム社会では、法律のあり方、金融や教育についての考え方が主なドナー国のそれとは異なっています。したがって、イスラム教国において国際協力を実施するに当たっては、当該国の文化や社会を十分に理解することが必要です。JICA研究所は、東南アジアや中東のイスラム社会のあり方について、より有効な国際協力の探求という視点から研究を進めています。

写真:今村健志朗/JICA

研究プロジェクト

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